【エイジ・オヴ・シグマー】イドネス・ディープキン 4版 バトルトームレビュー

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※本記事はゲームズワークショップ日本支社様に内容確認の下投稿しています。

こんにちは、Rosaliaと申します。
前置きとしまして、筆者はAOS2版の初期から4版現在までイドネスを使い続けてはいますが、今回のバトルトーム更新後に使った経験はなく、使い込んだ末の結論ではありません。

また、プレイする環境次第でメタが変わってくるのがウォーハンマーというゲームゆえ、筆者の感覚が必ずしもグローバルな環境における正解とは限りません。
(もちろん、後にエラッタやポイント改訂などが入った場合にも評価が変動する可能性はあり、本記事の内容は2025年7月時点、ジェネラルズハンドブック2025-26のレギュレーション内における筆者のプレイ環境での私見である旨はご承知おきください。)

バトルトーム発売前のイドネス・ディープキンについて

これまでの版において一度でもイドネス・ディープキンを使って、あるいは対戦相手に使われてゲームをした方であれば大部分が印象に残っているであろう象徴的能力が〈死の潮汐〉アビリティです。
これらは1版のイドネス登場以降、マイナーチェンジこそありましたが一貫してイドネス・ディープキンのゲーム的な特徴となっていた能力です。
潮の満ち引きというフレーバーをゲームに落とし込んだ能力であり、第1〜第4ラウンドまで、ラウンドごとに異なるバフがアーミー全体に与えられるというものでした。

イドネスの4版バトルトームにおいて、もっとも大きく変わった点はこの死の潮汐アビリティの大きな変化でしょう。

AOSのあらゆる陣営は、アビリティの強さと、単純な数値上のステータスの強さでバランスが取られており、アビリティが強い陣営であれば、その分ステータスは控えめに設定されていますし、単純にステータスが強い陣営であればアビリティについてはあまり悪さができないようになっています。

アビリティとステータス、どちらにどの程度割り振られているかは陣営によって、またユニットによっても違ってきますが、イドネス・ディープキンは比較的アビリティの強さに重きを置いた陣営であり、とりわけこの潮汐アビリティの強さに依存した性能をしていた側面があると筆者は考えています。

この死の潮汐、陣営パック環境までは以下のような流れで進行していました。

  •  第1ラウンドには干潮。まだ戦場は水に満たされておらず、陸上と水中での光の屈折によって相手からの攻撃にマイナスの修正を与えました。
  •  第2ラウンドには上げ潮。潮の進みにあわせて全力移動をしたターンに射撃や突撃が可能となりました。
  •  第3ラウンドはこのアビリティの真骨頂、満潮。戦場はエーテルの海で満たされて、味方ユニット全員に先手効果がつきました。
  •  第4ラウンドは引き潮。引いていく潮にあわせて、退却したターンであっても射撃や突撃を行うことができました。

特に強力だったのは第2ラウンドの上げ潮と第3ラウンドの満潮で、ただでさえ高めの移動力を全力移動突撃でさらにブーストしつつ、第3ラウンドでは敵のターンであろうと無関係に、近接フェイズはイドネス側が全軍先に近接攻撃を行う、という無法な能力でした。

バトルトーム発売後の戦闘特性について

長い前語りとなりましたが、この能力が4版バトルトームでは刷新されました。
これまではひとつのテーブルしかなく、ラウンドが開始したタイミングで自動的に潮汐が進行していたのですが、新バトルトームではこれらは奔流というキーワードを持つ海の潮汐嵐の潮汐のふたつにわけられ、どちらを使うかはヒーローフェイズに決定するようになりました。
 
海の潮汐嵐の潮汐にはそれぞれ3つの段階のアビリティが存在し、前のターンに海の潮汐の第2段階を選択していれば次のターンには海の潮汐の第3段階を選択することができるものの、嵐の潮汐を選ぶのであれば第1段階しか選べません。逆もまた然り。
当然、上位の段階のアビリティであるほど強力なため、勝負所に第3段階をあわせていきたいところです。

海の潮汐については以下のとおりの効果で、

  • 第1段階である〈海霧〉では、突撃を行っていないターンには相手からの攻撃にヒットロール-1。
  • 第2段階である〈急潮〉では、全力移動を行ったターンに射撃や突撃が可能。
  • 第3段階である〈海の抱擁〉では、すべての味方ユニットに先手効果を付与。

となりました。

名前こそ変わったものの、引き潮がなくなっただけで従前のとおりの能力、ここにもうひとつの選択肢が加わったのだから単純強化、とはいかないのが残念なところです。
〈海の抱擁〉の発動タイミングが自軍側ヒーローフェイズとなり、持続時間もラウンド中ではなくそのターン中となってしまったため、敵軍側のターンであっても全員先に殴れる、という無法な特権を失ってしまいました。
これは大きな痛手です。

では代わりに得たものはなんなのか、というのが嵐の潮汐。

  • 第1段階である〈予期せぬ潮流〉では、接敵していない味方ユニットひとつを戦場から取り除いて戦場端近くに再配置できる効果。
  • 第2段階〈止められぬ潮流〉では、味方の貫通値に+1。
  • 第3段階〈猛り狂う嵐〉では味方にクリティカルヒット(致命的ダメージ)を付与するというものです。

海の潮汐と比べると攻撃的なものが揃っています。
ラウンド持続で全員が先手効果を持つ、というほどのインパクトはありませんが、武器貫通が1止まりであるものがほとんどのイドネスにとって、貫通値上昇というのはマッチした強力な効果ですし、致命的ダメージを与える手段に乏しかった点を補うこともできるのも嬉しいところ。
さらには、これらの効果は硬い相手に対しては使いたいものの、元々柔らかい相手に対しては無駄となりがちですが、新版イドネスは不要であると思えば海の潮汐を選んでしまえば良いため腐りません。

基本的にはどちらかのテーブルで戦うことを最初に決めておいて段階を進めることが多くなると思いますが、守りに入りたいタイミングで相手のヒットロールを-1させる海の潮汐に切り替えたり、遠く離れた位置にある目標物を確保するために嵐の潮汐へと切り替えたりと、臨機応変な運用が可能になりました。
(ちなみに陣営パック時代には存在していた、1連隊を予備戦力とする〈霊海の航海者〉アビリティおよび、それを盤面に配置する〈深淵からの略奪者〉アビリティについては今回のバトルトームではなくなっています。その分が〈予期せぬ潮流〉に移っているようなものでしょう)

戦闘特性については、極めて強力だったアビリティが痛い弱体化を受け、第3ラウンドに戦力を維持できていれば勝ち、という圧倒的制圧力は失いましたが、対応能力は増してよりテクニカルな陣営になったという印象を受けます。

戦闘陣形&各種強化について

 ここからは各種強化を見ていきましょう。

戦闘陣形について

まずは戦闘陣形
基本的な部分は陣営パックから変更がありません。
霊海の航海者アビリティを失った都合で、その効果を利用していた〈魂奪の奇襲者〉については嵐の潮汐の第一段階を使用する際に2ユニットを選べるようになる、というものに変化していますが、それ以外は据え置き。

以前からも無難に強力な性能であった〈アクヘリアン・ビーストマスター〉が相変わらず強い選択肢であると感じます。
2025年7月のバトルプロフィールアップデートで20ポイントを課せられたのも仕方のないところでしょう。

英雄特性・神器について

続いて英雄特性ですが、いくらかの調整は入っているものの、基本的には陣営パックから変更はありません。
〈いにしえの誇り〉〈ファングモーラの型〉と名前こそ変わったものの性能自体は据え置きで、ポイントが付与されたのが妥当といえるくらいには相変わらず強力です。
相手のヒットの修正前の1~3を失敗扱いにし、耐久力を底上げすることが出来ます。

神器については一強に近くポイントも付与されるのが妥当だった〈キサイの鎧〉の効果が大きく変わり、突撃していなければ受けるヒットロールを-1できるようになりました。
まったく違う能力となっているため単純な弱体化ではありませんが、陣営パック環境では定番であった嵐の相のマスラーンへの装備は、突撃を繰り返すユニットである都合上、腐ってしまう効果になりました。
一方で海の相のマスラーンであれば有効に使うことができる強力な効果だと思います。

一強ではなくなったため、ほかの選択肢はどうかというと〈生命藻の種卵〉も有力な選択肢になると思います。
陣営パックにおいては〈美味い餌〉という適当な名前だった神器ですが、装備者の近くにいる騎兵を回復させられる効果のため、アクヘリアン重視の編成では悪くなさそうです。

呪文伝承もおおむね据え置きですが、元々強力ではあったものの、全力移動突撃の恩恵を受けられる都合でイドネスにとってはそこまで重要ではなかった〈荒波の乗騎〉の呪文は、嵐の潮汐を選択した場合であってに自由度の高い移動を可能とするため、前以上に有用性が増したように感じます。

呪文伝承・顕現伝承について

バトルトームの目玉のひとつが今回追加された専用の顕現伝承〈海溝の呪文伝承〉でしょう。
多くの陣営の顕現伝承のように3種類の顕現がセットになっているタイプではなく、ひとつの顕現しか召喚できない代わりに、そのひとつの性能がほかの顕現よりも強力な汎用顕現伝承の〈クロンドスパイン具現体〉に近くなっています。
召喚できる顕現は〈海溝の具現体〉

フレーバー的にも、AOS全体でもクロンドスパイン具現体に次ぐ2種類目の具現体であり、性能面でも相互互換といえる性能となっています。

顕現ゆえに防御性能には限界がありますが、一発3点の高打点攻撃を持っていますし、顕現本体のアビリティによって生み出せる深淵の触手にも攻撃性能があります。
(触手の召喚アビリティについて、日本語版では「戦場に配置されている味方深海の触手が1個である場合」とされていますが、原文の表記を見るに正確には「2個未満である場合」が正しいです)

ちょっとした大型獣クラスの性能を持っているにもかかわらず0ポイントで編入できるというのは非常に強力です。
触手は移動力を持たない顕現であるため、敵ユニットを接敵ロックすることはできませんが、オマケとして考えれば悪くない程度の攻撃性能は持っています。
ただし相互互換ともいえると称したように、クロンドスパイン具現体とまったく同じ欠点を持っており、状況に応じて複数の顕現召喚が選択できないことと、なにより詠唱値が8であるため、召喚そのものがやや難しいことが問題となります。

イドネス・ディープキンは比較的詠唱値をアビリティで上乗せしやすい陣営のため、ほかの陣営がクロンドスパイン具現体を使うよりは召喚しやすいと思いますが、〈海溝の呪文伝承〉を使うのであれば、意識をして編成してやることをオススメします。
ただしそれは2000ポイントレベルの高ポイント戦における話であり、低ポイント戦であれば召喚しただけで強烈なアドバンテージを得ることができます。
特に初心者相手の低ポイント戦でのご利用は計画的に。。。

各種ユニットについて

ここからは各ユニットについて、それぞれ独断と偏見たっぷりに見ていきたいと思います。

基本的な性能については陣営パック自体からあまり変わっていませんが、もちろんバトルトームとなったことで各ユニットに調整が入っています。
その中で、多くのユニットに適用された調整は随行者武器の廃止。
アクヘリアン系の騎兵ユニットは変わらず随行者武器を持っていますが、それ以外の歩兵のオトモとしての随行者はほとんどが廃止され、そのぶん本人の攻撃回数が+1されるなどの微強化をもらっています。
フレーバー的には残念なところですが、元々ほとんどオマケ程度でしかない精度だった上に、別々にダイスロールが必要で面倒だったため、処理速度の向上という点で妥当な調整だと思います。

エイドロン・オヴ・マスラーン(嵐の相)

イドネス最強の殴り英雄ユニットです。
突撃ダメージ+1のアビリティを持った近接攻撃で殴るという非常にわかりやすい性能の持ち主で、退却ターンにも突撃可能なため、自軍ターンであればほとんどいつでも強化された近接攻撃を叩きつけることが可能です。
オトモであった魚群による攻撃はなくなりましたが、そのぶん主武器の回数が+1となったのはほかの英雄と比べても恩恵が大きいでしょう。

エイドロン・オヴ・マスラーン(海の相)

イドネス唯一のパワー2魔術師であり、常時詠唱値に+1の補正を与えます。
ポイントはイドネス英雄ユニットの中で最も重くなっていますが、海溝の具現体を高確率で召喚できると見込むのであれば特に優秀な選択肢となってくれるでしょうし、上述のとおりアップデートされた〈キサイの鎧〉との相性が抜群です。
専用呪文の詠唱値が1下がったことも追い風になっています。

深淵の至高王ヴォルターノス

イドネス唯一の総大将キーワードを持つユニットです。

他陣営の総大将ユニットと比べると安めのポイントコストで、性能自体もそれ相応といったところ。
近くのアクヘリアンユニットのヒットロールに+1というパッシヴアビリティに加え、バトル中1回限りながら味方の攻撃回数を増やすアビリティも持っており、バフ系英雄にありがちな本人の近接性能が低いという問題もありません。

陣営パックと比べると主武器の輝ける魂の貫通が1に落ちているところだけは残念なところですが、まだまだ充分有能です。

アクヘリアンキング

新しいスピアヘッドのセンターピースであり、これまでもイドネスの定番英雄として活躍してきた英雄です。

陣営パック時代と比較するとアクヘリアンユニット限定の連続攻撃アビリティを持っていたのがなくなった代わりに、このユニットが突撃していると同じ敵に突撃した味方ユニットの貫通値が1上がるという面白いバフを獲得しています。
ポイント更新のたびに安くなっていった結果、今では160ポイントで編入可能ですが、そのポイントとしてはアビリティ含めかなり強力なユニットになっていると思います。

初心者にもオススメしやすい、高すぎず扱いやすい優等生ユニットといえるでしょう。

魂魄録の護り手ロターン

登場から苦節7年、ついに魔術師になりました。

専用の呪文は味方にクリティカル自動ウーンズを与えることができます。
イドネスはヒットロールについては3+が基本値ですが、ウーンズロールが4+が基本値となっていてヤキモキすることがおおいため、クリティカル自動ウーンズとの相性は悪くありません。

ほかの多くの徒歩ユニットが随行者武器を失った中、こいつの攻撃は相変わらず随行者武器オンリーです。タコ殴りです。

深淵の賢人マサエラ

新しく追加された固有英雄ユニット。
珍しく遠隔武器も持っていますが、遠隔攻撃も近接攻撃もオマケのようなもの。

専用の呪文は対象の体力値分のダイスを振って4+で致命を与える大物に強い呪文で、アビリティは近くの味方随行者武器の攻撃回数+1。
(日本語版は貫通値+1とされていますが英語版では攻撃回数+1となっているので誤植でしょう)

随行者武器自体はバトルトームで大きく減ったため、ほとんどアクヘリアン専用の強化ですが、そのアクヘリアンが優秀な陣営であるため、強力な性能です。
歩兵でありながら飛行持ち10mv移動というのが大変えらく、高機動なアクヘリアン騎兵に充分ついていくことができるようになっています。

アイコン・オヴ・ストーム

新規追加ユニットのひとつ。
このユニットが接敵している敵ユニットは退却ができなくなるほか、近くの味方は退却したターンに遠隔攻撃や突撃ができるようになるアビリティを持っています。

アクヘリアンユニット、その中でもとりわけモールサールガードについては突撃したターンに最高のパフォーマンスを発揮してくれるため、倒しきれなかったときの保険としては有用かもしれません。
本人の近接能力も歩兵英雄としては及第点ですし、アビリティで2回近接もできます。

アイコン・オヴ・シー

アイコン・オヴ・ストームとはコンパチのこちらも新規追加モデル。

全力移動ターンに突撃が可能なほか、自分とその近くの味方の突撃ダイスを増やすことができる能力を持ちます。
先に殴ってナンボのイドネスにおいて、突撃のレンジを大きく伸ばせるダイス個数アップは強力です。

近接性能についても、突撃していればこちらの方が強く、突撃していなければ嵐の符牒の方が強いという絶妙なバランスになっています。

イシャラン・ソウルスクライヤー

〈霊海の航海者〉アビリティによる配置可能位置を拡張するアビリティを持っていたユニットだったため、当該アビリティがなくなったことで性能が変わりました。
こちらもまた嵐の潮汐の第一段階の配置位置を拡張するというものになっており、以前と比べると使い道が少なくなっています。

安い魔術師ユニットという側面は失われていませんし戦闘陣形〈奪魂の奇襲者〉や海の符牒などと組み合わせてやると悪いことができそうに感じます。
明確なコンボ用途がないならばあまり選択することはないユニットになってしまった気がします。

イシャラン・ソウルレンダー

即死と復活能力を持つ英雄ユニット。
敵英雄を確立で即死させるアビリティはバトル中1回限りだった制限がなくなりましたが、そんなに積極的に狙っていくようなものではなかったでしょう。

地味に随行者武器が生き残った貴重な徒歩英雄だったりしますが、相変わらずナマーティの復活のために使用するユニットとなると思います。

アクヘリアン・スロールマスター

以前は攻撃型と防御型の2つの型を選択して自分と味方に付与できたものの、クリティカル2ヒットを与える攻撃の型のみになってしまいました。
ナマーティと同行する英雄ユニットとしては復活能力のあるソウルレンダーの方が使い勝手が良いため、あまり使われないユニットとなってしまうでしょう。

アクヘリアン・リヴァイアドン

イドネス最大のポイントを持つ最強のユニットです。
近くの味方に5+加護を付与し、突撃すれば致命的ダメージを与える。

今回の更新で、本命の武器であるリヴァイアドン自体の攻撃にクリティカル致命がついたため、大きな強化を受けたといえるでしょう。
ポイントこそ重いものの、周囲に加護をばら撒きつつ本体も硬く、火力がある、高ポイント戦では是非使っていきたいユニットです。

ナマーティ・リーヴァー

性能自体は陣営パックから据え置きで、全力移動や退却をしていても射撃ができるという能力と、それなりの精度のクリティカル自動ウーンズつき遠隔攻撃を持つ遠隔ユニット。

耐久力は絶望的ですが、それなりの手数の遠隔攻撃に、1とはいえしっかり貫通値がついているのは優秀な数値です。

ナマーティ・スロール

かなり大きくテコ入れを受けたユニット。
スロールマスターが失った防御の型がこちらに移っており、殴った敵ユニットのウーンズロールを低下させるデバフを与えることができるようになりました。

過去の版のような爆発的な攻撃力は持たないものの、比較的安い歩兵ユニットでありながらデバフ撒きを兼ねることができるのは優秀だと感じます。

イシャラン・タイドキャスター

陣営パック時代から随行者武器がなくなったこと以外ほぼほぼ据え置き。
かつては安い魔術師ユニットの選択肢がほかになかったためやむを得ず選んでいたものの、現在はロターンやマサエラ、ソウルスクライヤーなどもいるためなかなか厳しい環境に思います。

アクヘリアン・アローペクス

陣営パック時代から完全に据え置きのユニット。
それなりに安く、なかなか速く、そこそこ硬めで、まぁまぁ火力がある。

見た目の割りに中庸をいくユニットという感じで、ポイントに余裕がある場合はもう10ポイント、20ポイント使ってウナギを入れたくなる機会が多いと思いますが、隙間に入れるのにちょうどいい性能とポイントをしています。

アクヘリアン・モールサールガード

槍ウナギ。
アクヘリアンを重視した編成をするのであれば、高確率で主力となってくる強力なユニットです。
突撃すると致命的ダメージを与え、近接ダメージも増す。
AOSの騎兵ユニットの教科書通りの性能をしていますが、移動力が飛行持ち14mvとほかの騎兵と比べても高いうえ、火力もかなりのものを出せるため非常に優秀です。

突撃時致命のアビリティはマイナーチェンジされ、6が出てもダメージが1で固定になった代わりに、3+でダメージが発生するようになりました。上振れこそしなくなったものの、一応期待値としては上がっています。
筆者も主力として愛用しているユニットであり、増強した本ユニットを2ユニット入れるところから編成をスタートしがちです。

アクヘリアン・イシュラインガード

モールサールガードが攻撃型のウナギとするならば、こちらは防御型のウナギ。武器は剣ですが、剣ウナギではなく盾ウナギと呼ばれがちです。

突撃していると加護を持つほか、近接攻撃前に敵の攻撃回数を減らすアビリティを持っており、敵の火力を減衰させます。
地味ながら武器から歩兵特効が取り上げられており、火力ダウンしています。

増強まで考えた場合はモールサールガードは非常に強力なユニットですが、増強をしないのであれば、イシュラインガードを選びたくなることが多いです。

暗波の難破船

イドネスの陣営地形で、歩兵と騎兵、つまり大型獣以外のユニットであればこの地形の近くでセーブロールに+1の修正を受けられます。
範囲も6mvとさほど広いわけではなく、飛び抜けて強力な能力というわけではありませんが、セーブ+1という効果自体は腐りづらく有用。
また、敵がこの地形の上を通り抜けると致命的ダメージを与えます。

多くのユニットが飛行のキーワードを持っているため、自軍にとっての邪魔にはなりづらいというのもプラスに働きます。
なければ陣営が成り立たないということはありませんが、0ポイントですので入れない理由がない陣営地形です。

おまけ:どんな編成を組むか

ここからは筆者なりのサンプル編成をひとつ紹介させていただきます。

 戦闘陣形:アクヘリアン・スロールマスター(20pts)
 呪文伝承:深海の呪文伝承
 顕現伝承:海溝の呪文伝承
 陣営地形:暗波の難破船

◆ジェネラル連隊
・エイドロン・オヴ・マスラーン(嵐の側面) 340pts
 ジェネラル
 英雄特性:ファングモーラの型(20pts)
 神器:生命藻の種卵
・アクヘリアン・リヴァイアドン 480pts
・アクヘリアン・モールサールガード 340pts (増強)
・アクヘリアン・モールサールガード 340pts (増強)

◆連隊1
・深淵の賢人マサエラ 160pts
・アクヘリアン・アローペクス 160pts
 レイザーシェル・ハープーン
・アクヘリアン・アローペクス 160pts
 レイザーシェル・ハープーン

 合計 2000pts

 筆者が特に強いと感じたユニットを詰め込んだわがまま編成です。
 随行者武器のヒットロールに+1するアクヘリアン・ビーストマスターの戦闘陣形と、随行者武器の攻撃回数に+1するマサエラのアビリティを最大限に発揮させるアクヘリアン騎兵中心の編成となります。

 ジェネラルズハンドブック2025-26環境で遊ぶ場合、2つ目の戦術目標は試行錯誤していく予定ですが、ひとつ目の戦術目標については基本的に〈斥候隊〉を選択することになると思います。
 高い機動力を持ち、場合によっては再配置の能力も使うことができるイドネスと〈斥候隊〉の戦術目標の相性は上記のサンプル編成に限らずとても良好です。

最後に

 長くなってしまいましたが、新しくなったイドネスのバトルトームはとても面白い内容となっていると思いますので、是非手に取って深海に追いやられたアエルフたちで遊んでみてください。
 ウォーハンマーAOSはいいぞ!